「うなぎのぼり」の意味
「うなぎのぼり」は漢字で「鰻上り」「鰻登り」と表記し、意味は以下の2つです。
- 急激に上がる
- 急激に回数が増える
どちらも何かをきっかけにして、すごい勢いで数を増していく様子を比喩的に表しています。ただし、急激に「高さ」が上がる意味では用いられません。名詞に分類されますが、動詞や助動詞を修飾する副詞のように使います。
「うなぎのぼり」の語源
「うなぎのぼり」の語源は2つあり、うなぎの泳ぐ様子や、ぬめりのある性質に由来しています。
最も有力な説は泳ぐ様子です。川の水かさの少ない所や、流れが急な所であってもまっすぐの姿勢で、スムーズに上流にのぼっていく様子から来ているという説です。
もう1つの説は、うなぎを手で捕まえようとすると、強いぬめりのせいでしっかりと持っても滑り、上の方向にすり抜けて逃げる様子を表している説です。
「うなぎのぼり」の使い方
急激に上がる
何かしらの原因によって気温や物価、株価などの数値、評価や地位、段階などの価値が急激に上がった様子を表すのに「うなぎのぼり」が使えます。
【例文・数値が上がる】
- 日が差すにつれて気温がうなぎのぼりに上昇した。
- 国民的な慶事があったためか、株価が軒並みうなぎのぼりになった。
【例文・価値が上がる】
- 彼は社長に目をかけられて、うなぎのぼりに出世した。
- アイドルデビューをきっかけに、人気がうなぎのぼりになった。
急激に回数が増える
何かが契機になってあるものの回数が上がる、件数が増えるといったことを「うなぎのぼり」を使って表すことができます。
【例文】
- 人気商品の売り切れをつぶやいたら、リツイート数がうなぎのぼりになった。
- ブラウザにバナーを載せたら、アクセスがうなぎのぼりになった。
「うなぎのぼり」の類語
急上昇
「急上昇」(きゅうじょうしょう)は、数値などが突然上がること、角度や高度が急速に上昇することをいいます。「うなぎのぼり」と違う点は、角度や高度にも使える点です。
【例文・数値などが上がる】
- 株価が急上昇し、経済的な大打撃を避けられた。
- 惜しまれながら解散することが分かり、ロックバンドのCD売上が急上昇した。
- 新型肺炎に関わるニュースのアクセス数が急上昇している。
【例文・角度や高度が急速に上昇する】
- 患者を乗せたドクターヘリが急上昇して、隣県の大学病院に向かった。
- トラブルを回避するため、飛行機が急上昇した。