ハナミズキはどんな花?
ハナミズキは(学名はCornus florida)ミズキ目ミズキ科ミズキ属です。漢字で「花水木」と書きます。
北アメリカ原産の花で、アメリカ合衆国の東海岸からミシシッピ川流域に自生しています。西海岸地域や高山地帯にはありません。切り花ではなく、街路樹や庭木として用いられることが多いです。
開花時期は4~5月で花持ちが良く、長く楽しめます。花の色は花びらの先と根元が白くなっているピンク色が多く、白や赤い色の種類も見られます。花も木の形も美しく甘い香りがし、秋には真っ赤な可愛らしい実がなります。実は食用ではありません。食べると非常にまずいと言われています。
またハナミズキは、アメリカでは非常に人気があります。春の開花時期には日本で言う所の桜前線のように、北上して咲いていく様子が報道されます。開花時期に合わせて、自生しているハナミズキの花見に出向く人も少なくありません。
ハナミズキの花言葉
- 私の愛を受け止めてください
- 華やかな恋
- 永続性
- 返礼
どうして日本にやって来たのか?
ハナミズキが日本にやって来たのは意外と遅く、1915年(大正4年)です。1912年(明治45年及び大正元年)に当時の東京市長である尾崎行雄が、ワシントンDCのサクラメントに日米親善の象徴として桜(ソメイヨシノ)を贈りました。その御礼として、東京市にハナミズキが贈られたことがきっかけで日本に入ってきました。
贈られたハナミズキは全部で60本。白い花の木が40本、ピンクが20本でした。原木は戦時中に伐採されてしまい、現在は東京都立園芸高等学校にのみ残っています。
ハナミズキの名前の由来
ミズキの種類の木の中でも花が咲くように見えるので、ハナミズキという名が付けられました。日本原産で近縁種にあたるヤマボウシという木に似ていることから、アメリカヤマボウシという別名も付いています。
本記事では便宜上「花」としていますが、実はハナミズキの花のように見える部分は、つぼみを包んでいる葉の部分です。実際の花は、真ん中部分に細かく密集している5mm程度の大きさの物で目立ちません。順番に開花していきます。
アメリカでは「Dogwood」(犬の木)と言う名で呼ばれています。ハナミズキの樹皮を犬の皮膚病の薬に使っていたことから、このような名が付いたと言われています。
花言葉にちなんで
ハナミズキはその花言葉にちなんで、ギフトや催し物に使うのもおすすめです。卒業記念や会社の設立記念など、記念植樹にハナミズキの苗木を選ぶのもいいでしょう。
赤と白の花が咲く木があることから、紅白一対ずつの組み合わせにすると、お祝い事の席でも喜ばれます。特に赤い花は、還暦の御祝いにもぴったりですね。
またハナミズキは3月18日の誕生花です。仲の良い方、お世話になった方の誕生日が3月18日なら、プレゼントの候補に挙げてみてはいかがでしょうか。片思いの相手やプロポーズをしたい相手が草木を育てるのが好きなら、「私の愛を受け止めてください」と思いを伝えるために贈るのもおすすめです。
ハナミズキを植えるのが難しい場合
ハナミズキは街路樹に植えられていたり、自宅の庭木で育てるのが一般的です。鉢植えで購入し、時期が来たら庭に植え替えてガーデニングを楽しむ方も多いです。
庭などの十分なスペースがない場合、ハナミズキを諦めてしまう方もいると思われます。品種改良が進み、省スペースで育てやすいようにミニタイプの鉢植えで育てられるハナミズキや、盆栽仕立ての種類もあるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。