「イベサー」の意味
「イベサー」とは「イベントサークル」「イベント系サークル」の略語です。ここでいう「サークル」とは、大学におけるクラブ活動を指しています。「イベントを取り仕切るサークル活動」という意味です。サークル活動なので、メンバーのほとんどが学生です。
一口にイベントと言っても、お祭りや音楽フェス、飲み会や何かの大会など、様々なタイプのイベントがあります。「イベサー」におけるイベントとはどのようなものを指すのでしょうか。
ここでいう「イベント」とは飲み会やパーティを指します。すなわち、「イベサー」とは「飲み会やパーティを主宰し、取り仕切るサークル活動を指す言葉」と言えるでしょう。
「イベサー」の例文
- 友人から「イベサーを抜けたい」という相談を受けている。
- 学生時代はイベサーでイベントの企画をやっていました。
- イベサーとかテニスサークルにいそうな人だね。
- イベサーに勧誘されたんだけどどうしよう。
- イベサーやってた時は今よりも稼いでた。
「イベサー」の歴史
イベサーの始まりは1960年代だと言われています。1970年代にはテニスやディスコがブームとなり、そういった遊びの力を借りて、イベサーも数を増やしてきました。
「アソビ系サークル」や「ナンパ系サークル」とも呼ばれていたため、当時から「チャラい」という印象があったようです。
当初はそれぞれの大学にイベサーがあるという状態だったのですが、1970年代には、大学の垣根を越えたより大きなイベサーが生まれるようになりました。さらにそれらのイベサーを取り仕切る「リーグ」という上部組織も生まれました。
その最盛期は80年代後半のバブル景気の時代。数多くのリーグが乱立し、企業のような形態をとり始めます。数十のサークルを傘下に持つリーグも生まれ、1万人近くを動員するイベントを主催するようになりました。
ですが、バブル崩壊を経てその勢いも衰えてしまいました。現在のイベサーにはかつてほどの勢力はないようです。
「イベサー」の実態と問題点
「イベサー」の実態
イベサーの本質はイベントに参加することではなく、イベントを主催し、取り仕切ることにあります。利益を上げることより、活動自体を楽しむことを目的とする一般のサークルと比べ、イベサーの場合は利益を重視することが多いです。
イベントを主催し、多くの集約を動員することで参加費を徴収し、それを利益にする。イベサーにはそのような側面があるため、時に企業のような組織や形態をとります。
「イベサー」の問題点
普通のサークル活動と違い、お金や利益が絡むことの多いイベサー。そのため、様々なトラブルや事件を生み出す場所としても知られています。
イベサーの問題点で最も一般的なのが、「ノルマの存在」でしょう。イベントの集客を集めて収益を募るため、各メンバーに集客のノルマが課せられ、ノルマを達成できない場合は自腹で埋めることもあります。
また過去には強姦事件を起こしたイベサーもあり、社会問題となりました。ほかにも、金銭に関わるトラブルや、サークルを辞めさせてもらえないなどの様々なトラブルがあります。
「イベサー」の派生語
イベサーの派生語としては「イベサーダンス」という言葉があげられます。これは「シャッフルダンス」「パリピダンス」とも呼ばれるものです。呼び名からもわかるように、「いかにもチャラ男やパリピが踊ってそうなダンス」という意味合いがあります。
ダンスの特徴としてはEDMの楽曲を使います。四つ打ちのビートに合わせて、激しいステップやターンを繰り広げます。一方、上半身に関してはほとんど自由な状態で、手を使った振り付けはほとんど見られません。
90年代にギャルを中心に流行した「パラパラ」というダンスがあります。パラパラは手を使った振り付けが多様な一方でステップは非常に簡単であるため、イベサーダンスと近いジャンルでありながら、踊り方は正反対です。
まとめ
大学には様々なサークル活動がありますが、イベサーは一般的なサークルとは少し色合いが違います。大学非公認である場合も多いので、参加するにはイベサーの利点や問題点をしっかりと把握する必要があるでしょう。