「総花的」とは?意味や使い方をご紹介

「総花的」という言葉をご存じでしょうか?ビジネス分野で使われる言葉ですが、ご存じない方も多いでしょう。意味はもちろん読み方から迷いますよね。「そうばなてき」なのか「そうかてき」なのか。ここでは「総花的」の意味や読み方を紹介しています。

目次

  1. 「総花的」の読み方
  2. 「総花的」の意味
  3. 「総花的」の使い方
  4. 「総花的」の例文
  5. 「総花的」の類語

「総花的」の読み方

「総花的」は「そうばなてき」と読みます。「そうかてき」ではありませんので、ご注意ください。

「総花的」の意味

「総花」の意味

「総花」とは元々料亭などで客から店員に与える祝儀です。特に、お店の人全員に配る祝儀のことを指します。

「花」は色々なもののたとえになりますが、ここでは祝儀や心づけのこと。となると、「総花」はそのままみんなにあげる御祝儀ですね。

「総花的」の意味

「総花的」とは関係者全員に利益を与えるようなやり方です。こう書くとみんなに平等でいいじゃない、と思うかもしれません。しかし、あえて「総花的」と評する場合は批判していることが多いのです。

たとえば、チーム全員に報酬を平等に配ったとします。メンバーの頑張りが平等であれば、平等な配分は適切ですね。

では、誰か一人だけが努力していたとしたらどうでしょう。あいつらみんなさぼっていたのになんで報酬が同じなの、と憤ることもあるのでは?

同様に、予算配分なら、本来必要な部署に支払う金額が減ってしまうかもしれませんね。こういったやり方を「総花的なやり方」とか「総花的な予算配分」と呼びます。

「総花的」の新しい意味

近年では、「総花的」が網羅的という意味でも使われています。例えば、「総花的な話」であれば、あちらこちらに話題が飛んで焦点がぼやけた話という意味で用いられます。

本来の「総花」の意味から離れた誤用ともいえるのですが、ネット上を中心に広まっています。

「総花的」の使い方

「総花的」はビジネス系の会話でよく使われますが、ビジネス用語というわけではなく、気軽に使えるカジュアルな言葉です。

「総花的」は平等に配分するという意味です。しかし、みんなにバランスよく配っているというよりは人気取りのための方法、ご機嫌伺いというニュアンスで使われます。適切ではない平等、するべきではない形の公平さとも言えます。

「総花的」の例文

  • 新年度の予算案を見たけれど、総花的な予算配分だと感じた。資金不足で技術開発が滞っている状況は伝わっているのだろうか。
  • 総花的な経営の結果、販売機会の損失が大きく、利益はそこそこ程度にとどまった。利益になる部門に絞っていればもっと利益をあげられただろう。
  • 関連する話題をすべて総花的に取り上げようとしたため、会議は大幅に長引いた。あれもこれも話すのではなく、ポイントに絞っておくべきだっただろう。

「総花的」の類語

八方美人

「八方美人」は誰からも嫌われないために、誰にでも愛想よくふるまう人です。誰にでも良い顔をすることを非難して使います。

八方は「四方八方」や「八方ふさがり」のようにあらゆる方向の意味で、元々はどこから見ても完璧な人のことを「八方美人」と呼んでいました。多くの場合、「総花的」は「八方美人的」と言い換えても差し支えないでしょう。

バラマキ

「バラマキ」は政府の政策批判に使われる言葉です。支持率アップや選挙での得票を狙いとして、手当や補助金を支給することを指します。

お金をばらまくから、バラマキです。そこから転じて、人気取りのために何かを配ったり支給したりすることに使われます。

「総花的」も人気取りのためにみんなに利益を与えている点、バラマキと同じです。違う点は、バラマキがア何かを配っている時にしか使われないということくらいです。また、政治にはバラマキ、ビジネスなら総花的がより使われるようです。


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