「エンカウント」とは?
「エンカウント」の意味
「エンカウント」とは、「遭遇」「出くわす」という意味で、「エンカウンター」、「エンカ」と表されることもあります。
もともとRPG(ロールプレイングゲーム)において、移動画面(フィールド画面)で敵キャラクターと遭遇して戦闘画面(バトル画面)に遷移することを指すコンピューターゲーム用語でした。
近頃はこの言葉が広まり、ゲームの中だけでなく、「実際に人と遭遇すること」を「エンカウントする」と言う人もいます。「エンカウント」は、コンピューターゲーム用語からネットスラングとして定着しつつある言葉なのです。
「エンカウント」の由来
由来となったのは英語の「encounter」で、「(偶然に)出会う」「遭遇する」「出くわす」「会戦する」という意味の動詞です。「エンカウント」は英語っぽく聞こえますが、「エンカウント」という英単語は存在しません。
「エンカウント」の種類
RPGなどのゲームにおけるエンカウントには、次のような種類があります。
- ランダムエンカウント:フィールドを進むごとにランダムで敵の出現が判定される方式
- シンボルエンカウント:フィールド上のシンボルに接触すると戦闘に移行する方式
- 固定エンカウント:特定の場所に行ったり、特定のキャラに話しかけるなどすると戦闘に移行する方式
「エンカウント」の使い方
ゲームの話題で使用するときは、「(敵と)遭遇する」「(敵が)出現する」という意味で使用します。
- このエリアはエンカウント率が高い。
- 瀕死の状態のところで強敵にエンカウントしてしまった。
- 特に約束はしていなかったが、イベント会場でAさんとエンカウントした。
- Twitterのフォロワさんと実際にエンカウントした。
出会いや縁に関することわざ
「合縁奇縁」
「合縁奇縁(あいえんきえん)」とは、「人と心が通じ合うのも、通じ合わないのも不思議な縁によるものだ」という意味で、「愛縁奇縁」、「合縁機縁」と書くこともあります。
類義語に、「縁は異なもの味なもの」があり、こちらは「(男女の)縁はとても不思議なもので、どこでどう結びつくかわからない」という意味です。
もとは男女間の縁に対して使われる言葉でしたが、現在では(性別に関わらず)人や物に対して広く使われています。なお、『江戸いろはかるた』には「縁は異なもの」として収録されています。
「一期一会」
「一期一会(いちごいちえ)」とは、「一生に一度の貴重な出会い」という意味で、「出会いは一生に一度の物だから大切にするべき」という教訓としても使われます。
この「一期一会」は、安土桃山時代の茶人の千利休の弟子・山上宗二の「一期に一度の会」という言葉に由来しています。
「会者定離」/「会うは別れの始め」
「会者定離(えしゃじょうり)」は、「出会った人とは必ず別れる運命にある」という意味で、この世の無常を表した仏教の言葉です。同じ意味のことわざに「会うは別れの始め」があります。
「会者定離」は、「愛別離苦、会者定離」と続けて使われることもあります。「愛別離苦(あいべつりく)」は仏教の八苦のひとつで、「(親子、兄弟、夫婦など)愛する人と別れる苦しみ」を指す言葉です。
「駿馬痴漢を乗せて走る」
「駿馬(しゅんめ)」は「足の速い優れた馬」のこと、「痴漢(ちかん)」は「馬鹿者・愚か者」のことです。
「駿馬痴漢を乗せて走る(しゅんめちかんをのせてはしる)」とは、「せっかくの名馬に乗っているのがつまらぬ男でもったいない様」を表すことから、「相応の相手に巡り会えない」という意味です。特に、「美人がつまらない男と結婚する」喩えで使われます。
「千里の馬も伯楽に逢わず」
「千里の馬も伯楽に逢わず(せんりのうまもはくらくにあわず)」とは、「いつの世にも有能な人はいるものだが、才能を見抜いて発揮させてくれる人との出会いは滅多にない」ということの喩えです。「伯楽」は中国の春秋時代の人で、名馬の鑑定眼に優れていました。