「マヤる」とは
「マヤる」は「（おもに何かをアピールするために）上手に演技すること・迫真の演技を見せること」を意味するネットスラングです。
「マヤる」の元ネタ
「マヤる」の意味のコアを担うのが「マヤ」の部分です。この「マヤ」は漫画『ガラスの仮面』の主人公「北島マヤ」という少女を指しています。
『ガラスの仮面』は演劇を題材とした作品です。北島マヤは、一度見た芝居の台詞や演技を記憶したり、何かに憑かれたかのように演じるという才能を持っています。
マヤのように素晴らしい演技をする、マヤのように役に入り込んで演じるといったところから出来たのが、「マヤる」という言葉です。
『ガラスの仮面』とは
『ガラスの仮面』は、美内すずえ作の少女漫画で、1976年に連載開始されました。いまも連載中の作品で、2020年現在、まだ完結していません。
本作では、平凡な少女・北島マヤは、大女優・月影千草に才能を見出されて演劇の道へと進みます。かつて月影が演じた『紅天女』の主役を取るため、月影の指導の下、ライバル達と切磋琢磨しながら成長していくのです。
「マヤる」の使い方
「マヤる」は、多くの場合、自分の要求を通すためにうまくアピールすることを表します。単純な例を挙げれば、自分が被害者であることを周囲に効果的に訴えるために、真に迫った嘘泣きをすることです。
SNSユーザが「マヤる」を使う場には鬼女板（きじょばん／きじょいた）があります。「鬼女」は既婚女性、「鬼女板」とは既婚女性が意見交換する板（スレッド）のことです。ここでの話題の一つは、旦那さんや旦那さんの家族、ママ友の愚痴などです。
【例文】
- オットに、義母に邪険にされたとマヤってやる。
- 頑張るほどに仕事増やされる。しんどい、もう無理だ～と上司にマヤるしかない。
- ママ友の一人があちこちで不幸だとマヤるのウザい。
ボードゲーム『マヤる！』
2020年、SNSなどでは、上記の意味では文脈に合わない「マヤる」が見られるようになりました。この場合の「マヤる」は、2020年に発売されたボードゲーム『マヤる！』を指します。
『マヤる！』はマヤ文明を題材しており、2列3行のマスに、森・神殿・家・泉の4種類の絵が描かれているカードを使うパズルゲームです。
このカードを重ね並べて、森に囲まれた都市（神殿・家・泉をそれぞれ1つ以上含む）を作り、各々が作った都市の神殿と家の数で得点を競います。