「シャレオツ」の意味
「シャレオツ」は「お洒落」(おしゃれ)と同じ意味です。服装、化粧など身なりに気を配り洗練されている様子、もしくは、そのような人をいいます。
言葉遊びの一種で「お洒落」(おしゃれ)をひっくり返した語であり、いわゆる芸能関係で使われているとされる業界用語風の言葉です。
ただし、2020年現在では、あまり使われなくなった、いわゆる「死語、古めかしい言葉」のイメージもあります。上の意味通り素直に使うことは、少し考えたほうがいいかもしれません。
SMAPの曲『シャレオツ』
『シャレオツ』は、2013年12月に発売されたSMAPの51枚めのシングルCDの曲です。メンバーの草彅剛さん主演のドラマ『独身貴族』の主題歌となりました。
歌詞はドラマの内容と繋がっていて、一夜限りの恋を楽しんだり、後腐れない関係を好んだりする独身生活を謳歌しながらも、一抹の寂しさを気づかないようにしながら開き直って生きているような内容です。
歌の中に「シャレオツ」「オサレ」などのお洒落から派生した言葉や、カタカナの外来語などが何度も使われています。ドラマの主人公がお洒落で都会的な生活をし、刹那的に生きている様子を描写しています。
「シャレオツ」の使い方
「シャレオツ」は、前述のSMAPの曲が発売された頃の世間では「お洒落」を目新しく言い表すイメージで使われました。身なりや持ち物、雰囲気などが洗練されて、目を引く様子を褒める意味です。
また、本人は一生懸命お洒落をしているつもりでも、良いものを取り合わせても背伸びをしている感じがする、全然似合っていないなどの場合、皮肉で使う例もありました。
「シャレオツ」は2010年代前半では若者を中心に使われていましたが、現在(2020年)では、すでに廃れています。話し言葉でも書き言葉でも、SNSなどでもあまり使う人を見かけません。
「シャレオツ」を使った例文
【褒める】
- その靴シャレオツだね。どこで買ったの?
- 今日のコーデ(「コーディネート」の略)シャレオツ!すごく似合うよ。
【皮肉】
- これからどこかにお出かけ?ずいぶん頑張っちゃってシャレオツだね。
- シャレオツ!そんな格好でコンパにでも行くの?
「シャレオツ」に似た表現
オシャンティー
「オシャンティー」は、お洒落に「ティー」が付いた若い世代を中心に広まった造語です。「ティー」は英語の「~y」で「~の性質を持つ」といった意味を持ちます。つまり、お洒落な(性質の)様子、そのような人や物のことを格好良くいうことですね。
「シャレオツ」と異なる点は、皮肉をいうなどのネガティブな意味ではあまり使われないところ。あくまでも、褒める意味で使います。
「シャレオツ」が広く知られる前、「オシャンティー」は、女子高生を中心に2011年頃からよく使われていたようです。ただし、2020年現在においては、あまり使われなくなりつつようです。
【例文】
- わーっ!オシャンティーなバッグ。すっごくいいね。
- いつもオシャンティーでうらやましい。
オサレ
「オサレ」は「お洒落」の「しゃ」を「さ」に捩って(もじって)カタカナ語にした言葉遊びの一種です。響きが目新しく、こちらも若者を中心にSNSなどで広まりました。
「シャレオツ」は褒める意味でも皮肉にも使いますが、「オサレ」の場合は「お洒落になり切れていない」「ダサい」といった側面が強いです。
自虐(頑張ったがなんだかあかぬけない)や皮肉(周りとお洒落のセンスがずれている)での使用例がしばしば見られます。ただし、センスを褒める意味で「オサレ」を使う方もいますので、前後の文章で判断しましょう。
【例文】
- ファッション雑誌を研究して、オサレしてみたんだけどな…。
- Aくんのファッションセンス、一昔前のオサレ感が漂うよね。
ハイカラ
「ハイカラ」は目新しくおしゃれなことをいう明治期の流行語です。漫画やアニメ『はいからさんが通る』でもおなじみの言葉ですね。
「ハイカラ」の由来は政府の高官が着用した「丈が高い襟(英語:high collar「ハイカラー」)」のワイシャツで、いち早く西洋風の衣服や文化を取り入れたところから来ています。
なお、現在では、洋服を含め西洋風の生活が目新しいものではなくなっているため、芸術などの専門分野以外、日常生活ではほとんど使われていません。