「改善」とは?類語(改良・改修・是正・向上・解決)との違いは?

「改善」の類語をあなたはいくつ挙げられますか?「改良」、「向上」、「是正」など非常に多くの種類がありますね。そして、それぞれの言葉に微妙なニュアンスの違いがあります。ここでは類語との比較を中心に「改善」の意味や使い方を紹介します。

目次

  1. 改善の意味と使い方
  2. 改善の類語:改良
  3. 改善の類語:改修
  4. 改善の類語:是正
  5. 改善の類語:向上
  6. 改善の類語:解決
  7. 改善の類語:その他

改善の意味と使い方

改善の意味

「改善」とは、悪いところを改めて善くすること外から働きかけて無理やり善くすることも、自然に良くなっていくことも、どちらも「改善」です。

特に抽象的なことに対して使われます。水準や程度が低い状態から普通に近づくという意味合いの言葉です。

改善の例

「改善」が使われる例を見てみましょう。

  • 待遇改善、労働条件改善を掲げる。
  • 生活改善を目指す。
  • 自然と症状が改善した。

改善の類語:改良

意味

「改良」も「改善」と同じく悪いところを良くすることです。最大の違いは「改善」が抽象的なことに対して使われる一方、「改良」は具体的なものに対して使われる点です。「改善」のモノ版が「改良」です。

改良の例

「改良」は次のように使われます。

  • 遺伝子組み換えによる品種改良。
  • 機械の材質を改良する。
  • 試作品にはまだまだ改良の余地がある。

改善の類語:改修

意味

「改修」は悪い部分や正常ではない部分を直して正常に戻すことです。特に、住宅や道路など人工物に対して使われます。「改善」は抽象的な事柄に使われるので、「改修」とは対象が違うといえます。建物限定の修理が「改修」です。

改修の例

  • この道路は改修工事のため通行止め。
  • お寺の本堂は改修中で見学できない。
  • 古くなった橋を改修する。

改善の類語:是正

意味

「是正」は悪い点や不都合な点をあらためることです。間違いを直す、不公平を解消することを指します。

「改善」は低いレベルからのレベルアップという考え方をしますが、「是正」は正しいか間違いか、マルかバツかという二元論で考えるという特徴があります。また、固い表現で主に社会問題に使われます。

是正の例

「是正」は次のように使われます。

  • 貿易不均衡を是正する。
  • 経済格差は是正するべきだ。
  • 先に是正する必要がある問題が山ほどある。

改善の類語:向上

意味

「向上」はより良い方向に進むこと、進歩することです。「改善」と同じく抽象的なことに使われます。大きな違いは、「改善」が低いレベルから普通のレベルまでのレベルアップだったのに対し、「向上」はどのレベルでも使える表現であるということです。

そのため、普通の水準までは「改善」、普通から上を目指すのは「向上」と使い分けることもあります。この場合、「改善」より上を目指すのが「向上」となります。

向上の例

「向上」の例を挙げます。

  • この地域は最近の報告では、学力・体力ともに向上しているようだ。
  • 百尺竿頭という言葉があるように、何事も向上心が大切だ。
  • 生産性が向上している。

改善の類語:解決

意味

「解決」は問題をうまく処理して決着をつけるという意味の言葉です。「改善」は善くする、善くなるという点に焦点を当てた表現ですが、「解決」は納得した、決着がついたことに重きを置いた言葉です。

解決の例

「解決」の使用例を挙げます。

  • トラブルが解決してよかった。
  • 湧き上がった疑問が解決する。
  • 心のもやもやが解決した。

改善の類語:その他

修復

「修復」は壊れてしまったものを元通りに戻すことです。「冷え切った関係を修復する」のように抽象的なことにも使えます。もちろん、「壊れた鳩時計を修復する」や「思い出のオルゴールを修復する」のように具体的なものでもOKです。

改革

「改革」はより良いものに作り替えるという意味の言葉です。特に、法律や制度など、政治や社会的な問題について使います。根本的につくりかえる革命とは違い、今の体制のまま改善を重ねることを意味します。


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