「木漏れ日」の意味は?
「木漏れ日(こもれび)」とは、森や林などで群がって生えている木々の間から、太陽の日差しが漏れている景色や眺めのことを言います。「木洩れ日(こもれび)」、「木漏れ陽」、「木洩れ陽」と書かれることもありますが、意味は同じです。
「木漏れ日」は、晴れている日なら、木々のもとに行けば見ることができる光景です。雨が降ったあとにすぐに晴れたときには、雨上がりの水蒸気に木漏れ日が反射してカーテンのように輝く様子が美しく見えます。
「木漏れ日」使い方
- 私たちは木漏れ日を浴びながら、山の頂上を目指して歩き続けた。
- 公園の木漏れ日の中、幼い子どもと母親が鬼ごっこをしていた。
- 森林浴であふれる木漏れ日を浴びて、心も体もリフレッシュした。
「木漏れ日」英語での表現
日本語の「木漏れ日」にそのまま対応する(直訳できる)英語での表現はないとされています。そのため、英語で「木漏れ日」を表現するときには次のような説明的な文章が必要です。
- sunlight filtering down through the trees(木々から降ってくる太陽の光)
- sunlight that filters through the leaves of trees(木の葉から漏れる太陽の光)
- sunbeams streaming through the leaves of trees(木の葉から降り注ぐ太陽の光線)
- light that comes through the leaves of trees(木の葉を通す光)
「OxfordBlog」で紹介された「Komorebi」
オックスフォード大学出版局のウエブサイトである『OxfordDictionaries』のコラム記事に、「OxfordBlog」があります。
「OxfordBlog」では、「Komorebi」を「15 Japanese words that English need(英語にも必要な日本語表現15個)」の最初の言葉として、次のように説明しています。
この言葉(木漏れ日)は、木の葉の間に輝く日光や、そこにつくり出されるダンスのようなものを指している。
「木漏れ日」の形は?
木々の間から地面に映る木漏れ日は、すべてが太陽と同じ円の形をしています。太陽の日差しが通り抜けてくる木々の隙間や葉の形にはまったく影響されることがなく、すべてが丸い形です。
通り抜ける隙間の形に関係なく光が丸いのは、木漏れ日が丸い太陽の像だからです。このように、小さな穴の中を光が通過し、平面に像を結ぶというピンホール現象は、ピンホールカメラの原理でもあります。
日食のときの不思議な木漏れ日
木漏れ日が丸いのは太陽が丸いからですが、太陽が丸くないときはどうなるのでしょうか。太陽と月、地球がほぼ一直線上に並び、月が太陽を隠してしまう日食のときには、丸くない太陽が見られます。
部分日食は、太陽が月によって隠されて、太陽の一部が欠けたり、太陽が三日月形になるときがあります。このときに観察される地面に映った木漏れ日の一つ一つは、欠けた太陽と同じ形です。
また、金環日食では、太陽の中に月がすっぽりと入り込むため、太陽は細いリングのように見えます。このときの木漏れ日は、太陽の光と同じようにリング状になっています。
木漏れ日は日食の観察方法のひとつ
日食で太陽の光が欠けていても、欠けていない部分の太陽の光の強さは普段と変わらず、とても強いものです。そのため、直接肉眼で太陽を見るのは危険です。
そのような危険を避けるために、日食の観察には、ピンホールを利用したり、専用のグラスを利用したりする方法があります。また、上のような理由から、木漏れ日を見て日食を観察するのも、安全な方法として推奨されています。