「応援」とは
「応援(おうえん)」とは、人のために自分の力を使って手助けすること、スポーツなどの試合などで選手やチームを励まし、元気を与えることです。
「応」は、音読み「オウ」、訓読み「こたえ-る」と読みます。「応」の原字「應」は、人が胸で鳥を受け止めたさまを表す「广(まだれ)+人+隹(とり)」の組み合わせの下に「心」をつけて、しっかりと心で受け止めること、来るものを受け止めるということを意味します。
一方「援」は、音読み「エン」、訓読み「たす-ける。ひ-く」と読みます。右側の「爰」は、手を表す「爪」と「又」の間に横棒と斜めの棒を入れることで、上と下から手助けとなるものを差しれるさまを表す象形に、「扌(手)」を加えて、たすけるという意味になります。
「応援」の使い方
「手助けする」
「励ます・元気づける」
ファンが選手やチームを「応援」する姿は、映像などでよく見ることがあります。昔は、競技場やホールに行ったり、ファンクラブに入ったりして「応援」していましたが、それに加えて現在は、SNSなどで応援するといった方法もあります。
【例文】
- 近くの球場から、ファンの応援する声や鳴り物の音が聞こえてきた。
- 大好きな歌手のSNSサイトに応援メッセージを送った。
- 祖父は厳格な人で苦手だったが、僕の成功を陰で応援してくれていたことを、祖父の死後に母から聞かされた。
「応援」の類語
「支援」
「支援(しえん)」は、人の行動を助けるために自分の力を貸して支えることです。英語では「サポート(support)」と言い、人的支援、物的支援、経済的支援、精神的支援などがあります。
【例文】
「加勢」
「加勢(かせい)」は、他人の手助けすること、戦いで援軍を送ったり、争いごとに加わって助けることです。「加勢」は、実際に応援することですから、スポーツなどの応援には使いません。
【例文】
- ひったくり犯を追いかける私に周りの通行人が加勢してくれたおかげで、犯人を捕まえてカバンを取り戻せた。
- 劣勢だった戦いに隣国軍が加勢してくれたので、勝利を収めることができた。
「後援」
「後援(こうえん)」は、特定の人や物事の後ろ盾となって、金銭面その他の援助をすることです。政治家の後援会や芸能人のファンクラブなども「後援」が会やクラブという形になったものです。
演劇や音楽の公演、美術展などでも企業などが後援者としてチラシやパンフレットに掲載されていますね。
【例文】
「助太刀」
「助太刀(すけだち)」は、決闘や仇討などで手助けすること、または手助けする人を指し、時代劇でよく登場します。この言葉は、室町時代ごろに発生し、江戸時代になると、普通に手助けする、手伝う、または手助けする人を指すようになったと言われています。
【例文】
- 今度のプロジェクトには強力な助太刀を用意しています。
- 予想外に大勢のお客さんが来たので、レジの助太刀を呼んだ。