「キャリア」とは?意味や使い方をご紹介

「キャリア」は英語の「carrier」を日本語にとりいれた外来語・カタカナ語です。「運ぶ人」という意味で、幅広い分野、意味で使われています。この記事では仕事、通信、医療の3つの分野にわけて「キャリア」について解説します。

目次

  1. 「キャリア」の意味
  2. 仕事の「キャリア」
  3. 通信の「キャリア」
  4. 医療分野の「キャリア」
  5. 「キャリア」まとめ

「キャリア」の意味

「キャリア」は英語の「carrier」からきた外来語・カタカナ語です。もともとは「運ぶ人」を意味します。以下では日本語で主に使われる「仕事」「通信」「医療」の3つの分野について解説します。

仕事の「キャリア」

仕事の経歴

仕事の経歴を「キャリア」と言います。

  • これまで私は順風満帆な「キャリア」を歩んできた。
  • このようなことがあれば私の「キャリア」に傷がつく
  • これまで積んできた「キャリア」を活かせるような企業への転職を考えている。

キャリアウーマン

仕事を持つ女性、特に仕事に力を入れている女性のことを「キャリアウーマン」と言います。ただし、共働きが珍しくなくなったことや、女性の社会進出がすすむ中で「キャリアウーマン」という言葉はほとんど使われなくなってきています

現在においては、仕事をしている女性に対し「キャリアウーマン」という言葉を使うことは、批判を浴びたり、時代遅れであると指摘されたりすることも考えられます。

キャリアセンター

多くの大学などで、以前は「就職課」と呼ばれていた部署が「キャリアセンター」と名称を改めています。それに合わせて単に就職先を紹介するだけでなく、キャリアセンターが大学の正課の講義・授業を持ち、1年生のうちから「キャリア」を見据えることを薦めている場合もあります。

ただしこれについては「大学は勉強・学問をするところであって、就職予備校ではない」といった批判もあります。このように、キャリアセンターは、学問を重視する各学部・教授たちと、就職実績を重視する大学経営との板挟みにあっている場合もあります。

ただ世の中の流れとしては「産・学・官の連携」といった言葉が示すように、世の中の流れとしては大学の中にだけ閉じこもるのではなく、大学で学んだことを社会に活かしていこうという考え方が強まっています。国としてもそういった「成果」に対して予算を多く確保するなどしています。

ただしこれについても「すぐに成果に結びつかない基礎研究が衰退する」という立場があるなど、議論は尽きません。

公務員の「キャリア」

公務員の中でも国家公務員、特に「霞が関」などと呼ばれる各省庁に務める公務員を、それ以外の公務員と区別して「キャリア」と呼ぶことがあります。「キャリア官僚」などともいいます。自衛隊などの「キャリア」は制服組などと言われ、現場に赴く公務員と区別されることがあります。

この場合の「キャリア」は、難関な試験を突破している「エリート」といったイメージを持つ一方、現場を知らない人間、頭でっかち、といった批判的な意味合いを持つ場合もあります。

公務員の「キャリア」に関連する言葉に「天下り」があります。「キャリア」として公務員になったとしても、役職などのポストは限られています。ポストにつけない「キャリア」は各種団体や企業などの重役に好待遇で転職する場合があります。

このことを「天下り」と呼び、一般的な転職と比べて不公平感があることから批判的なイメージが強くあります。

通信の「キャリア」

とりわけ携帯電話会社のことを「キャリア」と言い、厳密には通信情報を送る設備を保有している通信会社を指します。2018年まではdocomo、au、softbankが「3大キャリア」と呼ばれていました。2019年には楽天が4つめの「キャリア」となる予定です。

なお、格安スマホの会社は、各キャリアの情報網設備を借りて通信しているため「キャリア」とは呼ばれません。楽天の場合、2014年に格安スマホには参入しているため、格安スマホとしてキャリアから通信設備を借りている立場から、キャリアとして自社設備を持つ立場に変わることになります。

なおNTTやKDDI、ケーブルテレビ会社なども通信を担っていますが、通常は「キャリア」とは呼ばれません。

医療分野の「キャリア」

医療分野では、病原菌などを保持して他社に感染させる動物や人を「キャリア」といいます。病原菌を「運ぶ」ことからきています。日本語では「保菌者」と言います。

病原菌などが原因の病気には、感染しても発症しない「潜伏期間」が存在し、自身が「キャリア」になっていることに自覚がない場合があります。

「キャリア」まとめ

以上のように「キャリア」はもともとは広く「運ぶ人」を意味し、日本語の外来語・カタカナ語としても意味は広い分野で使われるので、どの意味で使われているのか確認しましょう。

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